和食はヘルシーで品質が良く、盛り付けも美しいことから、国籍を問わず多くの人から愛されています。中でも国内外問わず多くの人に愛されている日本の「天ぷら」は、サクッとした歯応えとさっぱりした味わいで食べやすいのが特徴です。
本記事では、その歴史と日本の名店をご紹介します。東京・京都・北海道で外せない人気天ぷら店を見ていきましょう。
天ぷらの歴史
天ぷらは、室町時代にポルトガルから調理法が伝わったと言われています。当初は高級品で庶民はなかなか食べられなかったそうですが、その後「長崎天ぷら」や江戸時代の屋台の文化などを経て、一般家庭にも並ぶようになりました。ちなみに「長崎天ぷら」は、甘みのある衣とやわらかいフリッターのような食感が特徴で、一般的に知られている天ぷらとは味や食感が異なります。長崎には江戸時代から砂糖文化があったためです。
アメリカやインド、フランスなどでも“天ぷら風”の料理は広く親しまれていますが、日本の天ぷらとは味や食感が大きく異なります。そのため、有難いことに海外の方から「こんなにサクッとしているなんて」「さっぱりしていて美味しい」と好評です。日本の天ぷらをより楽しんでいただくために、絶品和食料理店を見ていきましょう。
東京・天富良 よこ田
天ぷらの名店「天富良 よこ田」は、東京・麻布十番本店を構えています。ミシュランガイドでは8年連続一つ星を獲得。こだわりの衣と油を使い、絶妙な火力で揚げられた天ぷらが堪能できます。
コースは3種類あり、それぞれ座付き(席に着いたと同時に出すひと品)、天ぷら、お造り、甘味などが味わえるところが特徴です。コースに出てくる食材や料理はすべてお任せとなっています。
座席はカウンター席のほか、個室も完備されているため、ゆったりと食事を楽しみたい方におすすめです。ぜひ、料理長が厳選した旬の野菜や魚介を五感で味わってください。
東京・てんぷら近藤
東京・銀座の「てんぷら近藤」では、職人歴50年以上の大将自らが絶品天ぷらを提供しています。
お店はミシュランガイド東京にて2008年から連続して二つ星を獲得し、大将は各分野で卓越した技術を持つ者に国から与えられる「現代の名工」を受賞するなど、さまざまな経歴を持っている熟練の料理人。
同店の天ぷらは、衣が油を吸い過ぎないように作られているため、非常に軽やかにいただけます。代表作のさつま芋の天ぷらは、10cm以上の切り株状のビジュアルが目を引く逸品です。水分と甘味がたっぷり含まれた、珠玉のひと品をご堪能ください。
京都・天ぷら八坂圓堂
京都・祇園の「天ぷら八坂圓堂」は、明治18年創業の老舗料理店です。京野菜や瀬戸内・若狭から直送された魚介、琵琶湖の川魚など京都周辺の食材を使用しています。
お店で提供されている京風天ぷらは、軽やかであっさりとした味わいなので、老若男女問わずに食べやすいのが特徴です。ランチ・ディナーのコースに加え、お好みの天ぷらを単品注文することもできますよ。
店内には通常のカウンター席、お座敷タイプのカウンター席、2名から利用可能な個室が完備されています。京都観光の際はもちろん、会食や宴会にもぴったりです。
北海道・天ぷら あら木
北海道・札幌の「天ぷら あら木」では、地元の海の幸を初めとした旬の食材をふんだんに使った天ぷらがいただけます。2017年にミシュラン北海道で二つ星を獲得しており、北海道に来たら外せないお店のひとつです。
大将厳選の旬の食材を使ったコースでは、魚介系の天ぷらはもちろん、逸品料理やデザートまですべてが絶品です。絶妙な火力で素材の味を存分に引き出しています。
すすきの駅から徒歩5分ほどの立地かつ気さくな大将なので、一見さんでも訪れやすいと評判です。
まとめ
サクッとした軽やかな食感が特徴の日本の天ぷらをいただくなら、やはり有名店に訪れるのが1番です。個性豊かな名店の中から、お気に入りの味を見つけてみてはいかがでしょうか。